幼い頃の精神的ストレス

私は、幼い頃、原因不明の病に侵されたことがあります。
その時の記憶は実際には曖昧で、あまりおぼえていません。
7歳の時のことなので、覚えていないわけではないのですが、
あまりに辛くて私の過去から勝手に消してしまったんだと思います。

それは父と母がうまくいかなくなり、父が家に帰ってこなくなった時でした。
母はいつもこっそり涙を流していて、
それを見て幼いながらに、母の前ではいつも笑顔でいようと、
感情を押し殺していたのだと思います。
父が帰らなくても、決して寂しい素振りをみせず、
生まれたばかりの弟と母とすごしていたそうです。
私はその父がいなかった時期の記憶がほとんどありません。

母からの話をきいて、なんとなく思い出した・・・という感じなので。
おぼえているのは、いつも不安で眠れなかったこと。
お守りを首からさげて眠っていました。
心の傷は深く表に出さない分、体に出ていたのでしょう。
大人になってから母に聞いたのが、
私が寝返りをうつと髪の毛が大量に抜け、枕についていたそうで、
私に気付かれないように、そっとその抜け落ちた髪の毛を処分していたそうです。

そんな中、私の足首に謎の湿疹が少しずつできはじめ、それがだんだん広がり、
皮膚科へ行くと医大を紹介され、
医大へ行くと「新種の病気か、白血病」とまでいわれました。
その湿疹を調べるために皮膚の一部を採取し、手術をしました。
さすが医大で、周りに研究生のような白衣をきた先生がたくさんいたことを覚えています。

でも結果は、不明。
白血病かもしれないということで、父にも連絡が入り、父は私の元へやってきました。

その手術の日、終わって帰るところでした。
母と二人で歩いていると、後ろからギュッと手を握られました。
見上げると父の温かい手で、そのぬくもりは今でも忘れません。
それを気に、徐々に父が家に帰ってくるようになり、不思議と湿疹は消えていきました。
先生曰く、ストレスからきたのではないかと・・・
父が返ってくるとその湿疹は綺麗に消え、手術の後だけがのこりました。
ストレスというものは一番恐ろしいものなのかもしれません。
医学では解明できない病気をもおこしてしまうからです。
そんな記憶を消してしまうということも、ストレスからなのでしょう。
親になった今、子どもには同じ思いを絶対にさせまいと、胸に誓っています。
「安心」それが一番の薬であること。